「触るな・・・。汚い血が、つくだろう?」
「へへっ・・あんたもちゃんと、赤い血してたんだ」
「馬鹿が・・・。まさか、こんな形でお前を汚すことになろうとは、な」
「ばーか」
「こうなる前に、ちゃんと抱きたかった」
「バーカ」
「あいしてる」
「ばー・・・か」
「久しぶりだ、こんなに恐怖を感じて体が震えるのは」
「・・・?」
「もう君の声が聞こえない」
「ヴィンセント・・・?」
「笑ってくれ。瞳も失う前に」
「あいしてるよ」
「何・・・・・?」
「あいしてる」
「聞こえない・・・・」
「世界で一番」
「こうなる前に、ちゃんと聞いておけばよかったな・・・」
「「あいしてる」」