「髪が伸びたな」

「うん。少しだけね」

「伸ばすのか?」

「べっつにー」

「そうか」

 

「あたしは、あんたの望むあたしにはなれないよ。絶対」

「?」

「昔の女をあたしに重ねても無駄だかんね」

「ユ・・・」

「そんなの、ぶち壊してやるんだから」

「ユフィ」

「大丈夫だかんね。ユフィちゃんは物分りが良いんだから」

「ユフィ」

「髪なんて伸ばさないし、女らしくなんてしな

「何もしなくて良い」

「・・・・・・・・・・」

「寝相も、口の悪さも、手癖も、何も治さなくて良い」

「・・・・・嫌みかよ」

「ここにいるのなら、何も治す必要なんかない」

「うわ。ユフィちゃんラッキー。ここにいるだけでいいんだ」

「難しいぞ?私のような者の傍は」

 

「簡単だよ。何されてもここにいてやるから」

 

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